ハンドルネームは:【Dr.ゴトー】

予選D-3話
HN:Dr.ゴトーさん





【ネジレタ運命】



目の前が真っ白になった。


気が付けば私は”リング“のことなど忘れ、病院に向け車を走らせていた。


病院に着き、急いで救急救命部へ向かう。


たかが数百メートルの距離なのに足がまるで鉄のように重い。


救命部になんとか辿り着き辺りを見回す。


入口から2番目の部屋で絢子の名を見つけた。


部屋の中にはキズだらけの絢子がいた。




「あ…絢子…」




???
「ゴトシちゃ〜ん!そんな顔してどしたの?」


後ろを振り向くと救命医の中嶋先輩がいた。


「中嶋先輩…」


中嶋
「お前が来たってことはやっぱりあの子絢子ちゃんだよな?」


中嶋先輩は学生時代から良くしてくれた人でゴトートシヤを略してゴトシと呼ぶ、


交際当時には絢子とも会わせたことがあった。


「せっ…先輩…絢子は…?」


中嶋
「左側頭部、左上腕部、左腰部を中心に計7ヶ所に裂傷、擦過傷を認めるが、X線、CT上ではなんの問題もない。


恐らく植木か何かがクッションになったんだろうね。


処置もぜ〜んぶ終わって見ての通りおやすみ中!」




「…よかった。」


中嶋
「おい…良かったじゃねえだろ?」


「えっ?」


中嶋
「バカヤロー!!!前にも未遂で来てるんだろ!なんできちんと精神科にコンサルトしてねえんだよ。」


「すいません…」


中嶋
「今回は運が良かっただけだ。お前のことだ、強く勧めなかったんだろ?だが仕事中は私情を挟むな!わかったか?」


「はい。気をつけます。」


中嶋
「気持ちはわからん訳じゃないけどな…お前今日休みか?なら絢子ちゃんは休ませて俺に付き合え。」


「はい。」


病院を後にした私達は何故かホールに向かっていた。




中に入ると先輩が「懐かしいな」と呟く。


そして先輩はバラエティーコーナーの旧ガロに、私はロッキーに座る。


中嶋
「なあ…ゴトシ…ダイキとはどうなった?」


「あれ以来なにも…」


中嶋
「そっか…」








ダイキ…


セミプロ時代の親友。


そして


私と絢子を引き裂いた男。


ダイキとの出会いはホールで、お互いピンで稼働していたのがきっかけだった。


それから情報交換はもちろんプライベートでもよく遊ぶようになっていた。


そして絢子と付き合い、絢子もホールに来るようになってからはよく3人で遊ぶようになっていた。


そんな生活が暫くは続いたが学年が上がるにつれ、


私は学校が忙しくなり、ホールになかなか行けなくなっていた。


ダイキと絢子は相変わらずホール通い。


そしていつしか疎遠になる私と絢子。




「俺ら付き合うことになったから」




これがダイキとの最後の会話だった。


こうして私達の恋は終わったのだ。








中嶋
「おい!!!ゴトシ!!!」


「ちょっ?!先輩!パチ屋の中でゴトシはやめてくださいよ!」


中嶋先輩が画面を指差す先には





がろ






中嶋
「オスイチあるんじゃね?だけど久しぶりに初代打つとショボく感じるな(笑)」


「そりゃ今はFOGとか激しいですしね…」


中嶋
「おい!お前のそれも確か熱いやつだぞ!!!」


自分の台に目を戻すとロッキーなのに最強リーチの長谷川穂積リーチが





長谷川






中嶋
「二人ともオスイチか?(笑)」


そんな中嶋先輩は緑の魔界樹で外し、私も何事もなかったように外してしまった。


中嶋
「やっぱ熱い熱いって騒いだのがいけなかったかな?(笑)」


と、大好きなオカルトを語る明るかった中嶋先輩の顔が真剣になった。


中嶋
「なあゴトシ…実は絢子ちゃんの件、ダイキが絡んでるみたいだぞ。」


「どういうことですかっ?!」


中嶋
「聞いた話だから実際のところはわからないんだが…」




続く。




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