ハンドルネームは:【ナナイロ】

決勝─3話
HN:ナナイロさん
【僕とJKと変態と】





今、僕のグレーな人生を変えつつある二人の人物がいる。


一人は男性。


『コウ・ゼン・ワイ・セツ・ザイ』


南斗の奥義のような名の罪を背負う男、


全裸で修学旅行中の女子高生の前に飛び出し、その場で現行犯逮捕されたという伝説の過去を持つ男、


以来、彼は女子高生(JK)に異常な拒否反応を示すという。


彼の名はセキ。


僕の住み込みのアルバイト先の同居人にしてド変人、ド変態だ。


その変な行動を上げればキリがない。



セキさんが家のトイレを使ったのを見たことが無い。


いつ用を足しているのだろうと不思議に思っていた。


ある朝早く、キャベツ畑に出るとセキさんがしゃがんで草むしりをしていたので、これは偉いと感心して「おはようございます」と挨拶しながら近づくと、


朝日でよく見えなかったのだが、


草むしりではなく、


畑でウンコしていた。


「何してるんですか・・・。」


尻尾をぶらさげたセキ氏、


「キャベツもっと美味しくしようと思って。」


んなわきゃねーだろ。


とか。



レンタルDVD屋に行った時の事。


一般的にエロDVD借りるときは男性店員がレジのときを狙うものだが、


セキさんは女性のレジ担当であることを確認してからアダルトコーナーへまっしぐら。


そしてわざと空になった企画モノAVのパッケージを持っていって、


「これ借りたいんですが戻ってませんか?」


「しょ、しょ、少々お待ち下さい。」


そんなやりとりで顔を真っ赤にして対応する女性店員の顔や仕草を観察するのが至福なんだと・・・。


ペッ、このド変態が。


ま、簡単に言うとそんな男だ。


ちなみにセキさんは最近、風俗嬢(デリ○ル)にハマっているらしい。




そして僕の運命を変えようとするもう一人がこのコ。




ひかる




僕とセキ氏のアルバイト先のオーナーの末娘。


制服にメガネがとっても眩しい現役女子高生「ヒカル」ちゃん。


妹のような存在だったのだが、ひょんなキッカケで付き合うことになった8つも年下のピッチピチの18歳の僕の彼女だ。


・・・すまない、


見たとおり、大変な美人だ。


とりあえずガツガツせずにちょっと余裕を持ってスローペースで進めていこう。


そう思っていた。


ところが。


変態王セキ氏のトンデモ行動が猛威を振るい、


事態は急変した!!!




――――――――――




僕がヒカルちゃんと付き合いだしたことは


オーナー家族はもとより、セキさんやバイト連中にも内緒にしている。


ヒカルちゃん、近所では今までどおり僕と顔を会わせても完全無視しているのだが、市街に出て二人で会うときはかなりポジティブに『デレ』てくる。


そう、『ツンデレ』なのだ。


いや、たまらん。


カワイくて、たまらん。


僕的に8つも歳が離れているとさすがに余裕があり、振り回されることなくリードは出来ている。



ヒカルちゃんは大人に憧れて仕方ない年齢だ。


とにかく大人扱いされたくて背伸びしようとする。


18歳になって解禁されることは何でもやりたいらしく、車の免許にも興味があるようだ。


そして、18歳になって出きることのひとつにパチンコがある。


『パチンコやってみたいな』


というメールがきて次の休みにパチンコデートすることになった。


言えたもんじゃないがパチンコはあまりやらせたくない。


が、初めてやることを僕が教えてやれるというのは何か彼女を僕色に染めて行くような征服感というか、背徳的な魅力がある。


というわけで二つ返事でOKした。




当日夕方、バッチリお洒落したヒカルちゃんは自転車とバスで市街へ、僕は借りた軽トラで、それぞれバラバラで出発。


待ち合わせのバス停で待っていたヒカルちゃん。


レモン色のノースリーブ


イエローのキュロット


ヒールサンダルから伸びる長い


ホンモノの女子高生の生足


バチがあたりそうですが僕の彼女です。


そんな健康美少女のヒカルちゃんを助手席に乗せ、いつも行くのとは違う少し郊外のパチンコホールへと車を走らせる。



実はヒカルちゃんは結構エロネタ、シモネタがいけるクチだ。


車中でも友達の体験談とかを赤裸々に話す。


うーむ、僕にとってこの年代の若者の生態というのが全くもって不明。


とにかくちょっと前までは髪の色もキンキンのギャルだったし、


どんなオトコと付き合ってきてどこまで経験しているのか、とても気にはなったが、あえて聞かないでいる。


駐車場で車を降りるとヒカルちゃんがすぐに腕を組んできた。


ホール玄関までちょっとの距離だがかなりのデレデレモードだ。


「いい匂い」


彼女に言われた言葉。


「いい匂い」


僕も言ってあげた言葉。


恐らく自分の匂いをいい匂いと言われるほど人にとって嬉しいことはないだろう。


『受け入れられている』と実感出きるからだと思う。




さてと、パチンコだが、初めて打たせるとしたら何がいいだろうか。


なるべく単純なほうがいい。


通常時とラウンド消化で打ち方が変わる右打ち機種は避けたい。


やっぱり海か?


いやいや、キャラとか大事だろうなどと考えていると、


「これ知ってる。これやりたい。」


と彼女の目にとまったのがEVA7ミドルだった。


僕にとってEVAシリーズは初代から打ち込んできたとても思い入れのある大好きなシリーズなのだが、


唯一この7作目については打ち込んでいない。


演出も良くわからないので、当りの重いミドルは避けて甘デジのEVA7を並んで打つことにした。


ちなみにお金は全部僕モチである。


こうしてこうしてと簡単に手ほどき。


ハンドルに添えられた綺麗な指。


うおお、これがヒカルちゃんとパチンコの初めての出会いだ。


僕イロに染まってゆくヒカルちゃん。


「あー、このコの制服、ウチのと似てるー。」


制服姿の真希波・マリ・イラストリアスを見ての一言。


ヒカルちゃんは誰に似てるかと言えばこのマリというキャラに似ている。


4,000円投資でヒカルちゃんの台にチャンス到来。


・ドックンx3予告
・扉金
・第10使徒VS初号機
・初号機覚醒
・カットイン銀ミサト

使徒殲滅

666


「当ったの!?」


こぼれ落ちそうなほど目を大きくして興奮ぎみのヒカルちゃん。


そして意外なことを言い出すヒカルちゃん。


「ねねね、さっきの最後の女の人(ミサトのこと)の台詞、かなりヤらしくない?」


???


「だって『イキなさい!シンジくん!』って、なんかエロいでしょー!?」


はあ。


僕は今までEVAをそういうふうに見たことは無かったよ。


けど言われてそうして見てみるとなるほど。


エロいような台詞あるね。


アスカ台詞予告、
『えーーー!?手で、受け止めるぅ!?』


恐らく七色の第8使徒との戦い前のワンシーンなのだろう。


シンジの初号機が降下してくる使徒を受け止めるアレだ。


それを知らないヒカルちゃんは


「ね、このコ何を手で受け止めるの?」


と言いながら首を傾げて両手で何かをすくうような仕草をして聞いてくるヒカルちゃん。


おおおおおおおおおおお。


なるほどなるほど。


こら確かに、なんかイロイロ妄想出来るわ。


恐るべし。


18歳の妄想力、思考回路。


あまりに強烈で、過敏すぎる。


おかげでこっちも悶々してきちゃったぞ!!



たとえば普段はなんでもないこのマリの台詞予告にもいちいち




マリ『これでいくか〜?にゃ!』

まり




「ね、このコさっきの制服のコでしょ?これでイクか〜?って何してるの?」




マリ台詞『イッタ!!』

いった




「イッタ!?イカセたの!?だからさっきの『これでイクか〜?』って・・・ギャハハ♪」


うわー、エロトークすごいなあ・・・


こういうの嫌いじゃないからいいんだけどさ・・・。




きもちいい

「気持ちイイ〜!!だって。このコ、本当にヤらしいんだねー。」




ああ・・・


彼女は君に似ているんだけどね・・・。


なんだかヒカルちゃんがどんだけの経験値を積んでるのか聞くのが恐ろしくなっってきた。


手ほどきとやりとりで自分の打っていた台の演出内容など全く覚えていない。


約1.5時間ほどの間、当っては飲まれを繰り返した。


そんなこんなでとても稼動とは言えないパチンコ初体験は、


ヒカルちゃんのエロネタ爆発で悶々とした雰囲気を二人にもたせたまま、20,000円使ったところで終了した。


それでもヒカルちゃんは初めてのパチンコに十分満足したようだ。




ホールを出るとだいぶ暗くなっていた。


ヒカルちゃんが腕にしがみついてきた。


「ね、次、どこいく?」


「飯食って帰るだけー。」


「えーーーーー。」


ちょっとぎこちないが腕への感触は十分あって大変具合が良い。


ニヤケ気味で気分良く歩いていると、


後ろから聞きなれたダミ声で僕を呼ぶ人がいる。


振り返るとなんとそこには、


魔人セキ氏がいた。


「あら〜?ヒカルちゃんなの?おやおやおや〜?」


慌てて離れたが、時既に遅し。


セキ氏に二人が付き合ってるのが、


バレた・・・。






セキさんにはその場でこの件はオーナーには内緒でと口止めのお願いをした。


すると了解了解と口では言っていたセキさんだったが、


ふと何か思いついたらしい。


こういうときのセキさんの顔はボヤッキーそっくりになる。


どうせろくでもないこと考えているはずだ。


「今から連れと待ち合わせしてるんだけど、一緒に夕飯食ってからカラオケに行こう。」


カラオケと聞いてヒカルちゃんは急にノリ気になったようだ。


この変はまだまだコドモだ。


暫くすると30歳前後のグラマラスな女性が合流した。


セキさんが僕の耳元でささやく。


「デリ嬢の葉月ちゃん。店外デートだっただけど、今からダブルデートってことで。」


ええっ!?


風俗嬢と店外デートって・・・。


それ普通じゃないぞ。


アンタいったいいくら使ってるんだ?


「ちょっと打合せ」


と言って葉月嬢と何やら話し込んでいるセキ氏。


怪しい、何考えてる?


その後4人でファミレスで食事。


「アタシたちもネ、最近付き合いはじめたんだよ。」


「へー、そうなんですかー。」


話上手な葉月嬢にヒカルちゃんも少し打ち解けているようだ。


「で、ナナくん、どこまですすんでるの?もうしちゃった?」


「いや、ぜんぜん。そういうのはおいおい。」


「ふうーん。もったいない。若いんだからもっとガンガンいかなきゃ。ようし、俺が今日キッカケつくってやる。」



そう言ってニヤリとするセキ氏。


いったいなに企んでやがる!?


不安で仕方が無い。


食事後、そんな不安を抱えながらも言われるままカラオケボックスへ向かう。


カラオケ屋ではセキさんはビールを、葉月嬢はカクテルをそれぞれ注文。


ヒカルちゃんは未成年なのでコーラ。


自分も車の運転があるのでアルコールはNG。




「乾杯〜。」


はじめは普通に楽しくカラオケしていた。


僕が葉月嬢とデュエットするとヒカルちゃんがすごい形相で睨んでいた。


それをセキ氏と葉月嬢がからかって盛り上がっている。


だんだん時間が経ってきて席を入れ替えたりしていると


ちょっと目を離した隙に葉月嬢がヒカルちゃんにカクテルを飲ませている。


「大丈夫よねー。ちょっとくらい平気だってー。」


「ちょっとでも、まずいですよ。あー、もうしょうがないな。」


僕だけがシラフでまともな状態。


ヒカルちゃんアルコールあまり強くなさそうで飲んでぽわーっとしてる。


「ちょっとトイレ行ってきますけど、もう飲ませないで下さいよ!!」


と釘を刺しトイレへ行った。





トイレから戻るとヒカルちゃんの様子が変だ。


部屋の照明が薄暗くされている。


良く見れば葉月嬢がセキ氏の膝上に乗っていた。


「大人のキスというのを実演してたとこ。」


そのままわざと見せ付けるようにイチャイチャプレイを始めた。


うえー、コイツらキモー。


あ、そういうことか。


この変態どもが!!!


これは完全に見られたい見せつけたい人たちのプレイだったのだ。


事前打合せどおりらしく、葉月嬢もノリノリで、たまにこっちの様子を伺いながら


「あん」


艶かしい声を出す。


セキ氏にシャツをたくしあげられて下チチが見えそうな葉月嬢。


それを食い入るように見ているヒカルちゃん。


見ちゃだめーーーーーーー!!!


パニクってどういう状況なのか把握しきれなくなってきた。


あまりにエロいので表現は自粛するが、擬音化すれば


濃厚なベロチュー


激しいモミモミ


それがだんだんエスカレートしてきた。


「んんんー」


葉月嬢がのけぞる。


瞬間、ヒカルちゃんがぎゅーっと手を握ってきた!!!


セキ氏も見られながらのプレイと現役女子高生の期待通りの反応にメチャクチャ興奮しているようだ。


そしてしきりにアイコンタクトしてくる。



「YOUもいっちゃいなよ。」



昼間のパチンコ悶々状態。


セキ氏と葉月嬢が繰り返し仕掛けてくる精神波状攻撃。


さながらジェットコースターのような一日に


さすがの僕の理性も崩壊寸前。


ヒカルちゃんはというと・・・




理性崩壊




完全に理性崩壊。


既に裏返っていました。


『THE BEAST』


ヤル気マンマンで我慢なんか出来そうもなさそう。


それを見てついに僕も理性崩壊。


このままここに居るとセキさんが下半身露出しそうな勢いだし


僕もヒカルちゃんもテンションは最高潮。


理性崩壊の二人。


不本意ながら条件が揃った。


もう、進むしかない!!!


変態プレイ中の二人を部屋に残し


汗でぐっしょりのヒカルちゃんの手を引いてカラオケボックスを出ることにした。




ギンギンに覚醒した状態で軽トラを軽快に走らせる。


ここまで来ると躊躇もない。


あとは高速道路のインター周辺にあるUFOの基地のようなネオンだらけの建物が並ぶエリアへ突入するだけ。


うおおおおおお。


胸が高鳴る。


心の中の武将が叫ぶ。


進め進めー!!!攻めるのだー!!!と。


一大イベントを前に急に無口になったヒカルちゃんに、勢いに乗って気になっていたことを聞いてみた。


「ぶっちゃけ前に付き合った人って何人くらいいるの?」



















「ナナ先生が初めてだよ?」



















て、


撤退、撤退〜〜〜〜!!!全軍、退却だーーーー!!!



同じ『初めて』でもパチンコとはわけが違う。


ヒカルちゃん、いや女神の一言で一気に我に返りった僕は軽トラを180度反転させ、一目散で家に帰ることにした。




【0:10】


ようやく帰宅。


家の灯りは消えている。


遅くなったので玄関そばまで車を回す。


昂ぶる気持ちを抑えて軽トラのなかでお別れの軽チュー。


今日はこれで十分、我慢しようと諭し玄関まで見送ったそのとき、


突然玄関の灯りが灯った。


「ナーーーナーーーくーーーん?どーういうことかねーーーー?」


玄関にヒカルちゃんの帰りを心配していた黒王号のようなオーナーが仁王立ちしていた。


車中バッチリ見られていた。


「ハッハ、ハヒ」


どうやらセキさんへの口止めは無意味だったようだ。






父さん、母さん


就職の内定が決まったよ。


『永久就職』という名の内定がね。


人生なんていつ何色に変るかわからないタマムシイロだね。





↓投票はコチラから↓
MAX投票所

>>友達に教える
天下一MAXライター会2

パチンコセグMAX

パチンコセグ判別サイト