天下一ファイナル日記アンパン饅第二話♪



テーブルを見ると綺麗に片付いている。


おかしいな、片付けてから寝たのだろうか。


その答えは台所からの声で判明。




「勇気ー?起きたー?」




「……姉ちゃん……なのか……?」




姉が俺より先に起きている……?


それともそっくりさんが不法侵入したのか。




「おしかけ女房や幼馴染じゃなくて悪かったね。

もう朝ごはん出来るから顔を洗ってきな」





バカなっ!?


何年ぶりかの姉ちゃんの朝飯だと!?


俺の家に来てから一回も無かったイベントだと!?




ああそうか、これは夢なのか。


しかしこんな冷たい水で顔を洗っても覚めない夢とは


何ともリアリティに溢れてるな。




そしてサッパリしてテーブルに座ると、


夢の中の姉が丁度朝飯を運んできてくれた。


ああ、なんて素晴らしい朝なのだろう。


どうか覚めない夢であってくれ――






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ドンっ!
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「食いな」
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――夢なら覚めてくれ。


朝からこんなキツイの食えるか。




「いや、姉ちゃん…朝飯は嬉しいけどさ…」




「そうだろう?何年ぶりかの姉特製だ。味わうがいい。」




「いや、だから、朝からカツ丼はキツ……」




「食え」
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「いただきまーす!」




今、俺の脳内で


『食え』は『死ね』にも変換出来たぞ。


背に腹は代えられないが、その腹に頑張って詰め込もう。




頬張る俺を見て一瞬満足げに笑った後、姉も飯を食いだした。


自分だけカロリーメイトかよ……。


本当なら手作りの飯を喜ぶべきだが、今はそっちが羨ましい。




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