HN:タナボッタ

ミッション〜絆



エヴァモノクロ


うぐあぁぁーーーーー!!



えーーー、また!?

また、負けるの〜〜〜!?



虹色の使徒リーチが白黒でフリーズした瞬間、

僕の「三度目」の負けが見えた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


僕の隣に座っているE匂いのする女の子は


『麗華』ちゃん26歳。


バァン(87)キュッ(59)パァン(88)!!

な超フェロモン系の


『キャバ嬢』。


彼女は僕(32歳)の3年ぶりの片思いの恋の相手。

恋の相手でもあり、勝負の相手でもある。


これまで二度のパチンコ収支勝負はいずれも麗華の勝ち。

負けたほうは1つだけ相手のお願いを聞くというルール。


■第一戦■
対戦機種:EVA6
僕:+ 89,500
麗:+102,000
ミッション :
一ヶ月以内に10回麗華ちゃんを指名しろ
完遂費:110,000


■第二戦■
対戦機種:EVA6
僕:− 21,000
麗:+ 12,000
ミッション:
一ヶ月以内に10回麗華ちゃんを指名しろ2
完遂費:97,000



報われないとわかっていても、吸われに行ってしまう完全な養分体質の僕。


パチでも養分。

恋でも養分。

そして二度のミッションを完遂する、僕は約束は守る男。

好きだから…しょうがない。


もう先輩からは5万借りているし、将来のための社内預金も20万とり崩している。

もはや未来にまで干渉してしまっているこの恋。

どんだけ惚れさせんだよ〜、麗華〜!!!


けどそれでEイイィィィィーーーんです!



そして。

■第三戦の結果■
対戦機種:EVA6
僕:− 30,000
麗:+ 25,000


・・・真っ白だ。

真っ白に燃え尽きちまったよ。


3連敗。しかもまだ終わっていないという。

これで追加ミッション、

【一ヶ月以内に10回麗華ちゃんを指名しろ3】 
   
を繰り出された日には確実に死亡フラグが立つ。


おどけながら「降参」ポーズの僕に、目を閉じてウムウムと頷く麗華。


「夜はおごるね。」


なんて優しいんだ〜、僕の麗華〜!!




道すがら、そんな麗華を上からチェーーーック!!


レース付きカチューシャで前髪をオールバック、おでこ全開!


カラーコンタクトでクールな瞳。


大きく開いたVネックの白いカットソーから覗く・・・


デカッ!! 谷間デカーーーッ!!!



けけけけけけしからーーーーん!!!!




今回の注目は、デニムのホットパンツから伸びたピーッカピカの超生脚!!


そしてムッチムチなフトモモモモモもものうち〜!!


んもう、生ツバゴックンだよ〜、麗華〜!!!


カワE、エロE、カッコE・・・


EEEEEEEーーーーーー!!


ヒギギイイィィィーーーーーーー!!


脳内大フィーバーのオールショッカー戦闘員。




着いたお店は蕎麦屋。


麗華は蕎麦が好きらしい。

そして蕎麦屋で日本酒飲むのが大好きらしい。

オヤジだ・・・いや、粋だぜ、麗華〜!!

 
杯を重ねる毎に胸元がほんのりと赤く染まって艶。

色っぽいよ〜、麗華〜!!



この日、飲みながら色々話せた。


遠距離交際で浮気されトラウマになった僕の失恋話とか。

麗華という名前の由来がEVAが大好きでレイ+アスカ=レイカなんだとか。

“恋人”は居ない(らしい)こととか。


少しだけ二人が近づいたような気がした・・・。



気づけば結構いい時間。折しも帰宅ラッシュのピークタイム。


電車の扉が開くと同時にどっと人波に押し込まれる。

僕は麗華を守るように扉に手をついてスペースを確保。

しようと思ったが、後からぎゅうぎゅう押されて完全に潰された格好の二人。


『完全密着』


きましたよ、夢に見たシチュエーション、神が与えてくれた至福の時。


大丈夫?と気遣う僕に


「ん」


少し苦しそうに頷く麗華。


僕の左肩には麗華のおでこと雪崩れる栗色の髪。


麗華から日本酒の甘酸っぱい匂いがする。


密着度150%ではっきりと伝わってくる体温と大ボリューム!!


バァン(87)キュッ(59)パァン(88)!!

その、すごく、全部が・・・やわらかくて!!


二の腕同士が直に触れ合ってしっとりと吸い付く。


ハァハァ。ドキドキ。熱を帯びたお互いの息遣いと鼓動。


視覚・嗅覚・触覚・聴覚。

味覚を除く5感に対し、麗華にこんなカタチで刺激を与え続けられる、そんな状況が10分。



・・・まずい。まずいぞ。

お約束の展開だ。



ナイチンゲール起動! いつでもいけます、シャア大佐・・・!

脳内で名も無きネオジオン兵が敬礼している。


うあぁあ、頼む! 気付かないでくれ〜〜!!






・・・まぁ、これだけ密着してたら普通気づくよね。


(・ー・) オワッタナ


ナイチンゲール起動直後、麗華の体が硬直するのを確認。


肩が小刻みに震えている・・・。

そりゃ、キモイわな。

怖いのか?

怒ったのか?




否。




「ククククク・・・」

肩を震わせて笑っていた。

悶絶を必死にこらえて笑っていた。



・・・。




いっそのこと去勢してくれーーーー!!!!




10分間の天国モード、いや地獄モードから開放されホームに吐き出される。

酔っているせいか、麗華はご機嫌。 


「クスクスクス・・・」


あう、まだ、笑ってる。

もう死にたいくらい恥ずかしいよ〜、麗華〜!!


だけど、一つだけ分かった。


“決して嫌がられていない”



改札まで見送ると振り返りながら麗華、


「ミッション決めたよ。メールするね。」



その夜、メール北。

『麗華ちゃんだよ。今回は【麗華ちゃんを美味しいお蕎麦屋につれてって】でお願いしマス。お店は決めとくね。PS:帰りの電車、熱かったネw( ̄ー ̄)ニヤリ 』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


JR長野駅。

早朝、ホームに降り立つ僕と麗華。


ミッション【麗華ちゃんを美味しいお蕎麦屋につれてって】。


“美味しい蕎麦”とは本場の信州蕎麦のことだった。今日一日の「全費用」を僕が持つことになっている。



駅からはレンタカーで移動する。午前中、麗華は用事があるというので一路、松代へ。

聞けば彼女の生まれ故郷が信州松代ということだった。要はもともと帰省予定だったのを今回のミッションにうまく合わせられたわけだ。



今日の麗華はグレーのスーツ姿。

パープル色のメガネに薄紫のブラウス。

あいかわらず、素晴らしいブラウスの張りっぷりだが、スカートはひざ上7cmくらいでかなりコンサバな感じ。 


これがまたEEEEーーーーんです!!!

このまま僕の専属秘書にしたいよ〜、麗華〜!!!



駅前で一旦彼女と分れ、暫く別行動。

二時間後、友人と思わしき女性に車で送ってきてもらった麗華。


「え、彼氏じゃないよ。ただの運転手。」


差し詰めそんなところだろうな。


手を振って車に戻ってくると


「お蕎麦行こうか。」


というわけで本来の目的?である【美味しいお蕎麦屋】に行くことになった。



二人きりでの車移動。

ここでエアコンのスイッチをフレッシュではなく全循環にする。

フフフ、こうすることで麗華と僕の息が混ざり合ってお互いの呼吸が循環し続けるのだ・・・!!


スーハースーハースーハー・・・


麗華の息おいしい〜!!!




・・・と思ったら


「うーん、空気おいしー。」


麗華は窓開けていた。




麗華が行きたかった蕎麦屋。

有名な川中島にあるそのお店は『たなぼた庵』という。

茹でたての良い香りとともに運ばれてきた輝く蕎麦を、つゆを付けずにまず一口。


・・・!!!

これは美味!!!

麗華、美味しいよ、麗華・・・ってアレ!?


「ごめんね」


速攻で冷酒飲んでますわ〜、麗華〜!!



結局、蕎麦屋に1時間半も居た。

麗華が飲むわ飲むわ。


ほろ酔いの麗華を助手席に乗せ、さてどうしよう。


苦しそうにブラウスの上位ボタンを外す麗華。


うおっと、完全にブラチラしてますよ!!!!


み・・・みみみ水色ですね・・・。


うお、ああああぶね、余所見して事故りそう。

あのー、このまま“どこかでご休憩”などはいかがですかゴックン。


「ん。」


頷く麗華。

ほ、本当に!?いいの!?

きゅ、休憩、休憩、休憩・・・


あ、あった!!

『空』を見つけ駐車場へ車を停める。

・・・本当にここでいいんだね、麗華?


足元おぼつかない麗華を誘い、その建物入口の自動ドアを開ける。

ウィーン・・・






「いらっしゃいませー。マクドナルドへようこそー!」



マックでコーヒー飲みながら小休止。まだ帰りの新幹線には4時間ほど余裕がある。そこで僕からこう切り出した。


今から第四戦を受けて欲しい。


まだお酒が残っているようだったが、ソレを聞いて途端に輝き出す麗華の瞳。


どんだけ好きなんだよ〜、パチンコ。


大通り沿いにあるホールへと車を回す。

彼女が選んだ対戦機種はコレ


【EVA4シトフタ甘】


どんだけ好きなんだよ〜、EVA。


3時間一本勝負。

甘デジならヒキ弱な僕でもなんとかなるか。モチ匂い嗅ぎたいので並んで打ちますクンカクンカ。


それでは第四戦開始〜。


今回も当たりが早い麗華。

1,000円投資17回転目、弐号機格納庫からの4連チャン(全て7R)。


「触るとすぐ出ちゃう。」


という女神の右手は今日も健在。ヤバイ。酔ってても相変わらず強い!!



僕も負けじと4,000円投資82回転目、

警報「パターン青使徒です!」→ゼルエルVS三機→零号機がコア破壊→666が揃う!!

そして3R目に「アオーン!」と突発昇格!

と同時に麗華のブラウスに目がいってしまう自分。

順調に連チャンを重ね、次確変で10連だったがSSU4から初号機があっさり222を揃え9連でストップ。

それまで15RはVSラミエル昇格の一回だけだったがこの当たりの7R終了後、

警報キタ!!


エヴァ制御不能


制御不能の暴走昇格で15Rゲット!!


すると僕の肩を指でチョンチョンする満面の笑みの麗華。何を思い出したのか画面の文字を指差している。

は?何でしょうか?

指先がくるくる回って今度は僕の膝の辺りを指す。

????

小悪魔な笑みを浮かべ耳元で、


「電車〜」


と囁く。


はて?


制御不能・・・

電車・・・


ああああああ!!!!


「クスクスクス・・・」


この精神的な揺さぶりに動揺する僕。全然集中出来ねーーー!!!

また、また負けるのか!?





■第四戦結果■
対戦機種:シトフタ甘
僕:+29,000
麗: +5,000



か、勝った・・・!


ついにバトル四戦目にしてリベンジ達成!!


しおらしく「参りました」ポーズの麗華。

これで一つだけ願いがかなう。

彼女へのミッションはもう、

決めてある!!!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


夜の闇を高速で走る新幹線。

流れてゆく景色をただぼーっと眺める二人。


窓に写る麗華に見とれる。

窓の中で目が合い、ハッとして目をそらす。


もう一度見ると、窓の中の麗華の口が動く。


(あ・り・が・と)




キャバ、EVA、蕎麦。

少しずつ互いの絆を作って深めていくしかない二人。


意を決して、リアル麗華に話しかける僕。


うん、突然ですが僕からのミッションです。


緊張した面持ちの麗華。


「今年のたなぼた祭りに僕と一緒に行ってください。」


「たな・・・ぼた祭り?たなぼた?お蕎麦屋さん?」


・・・噛んだ。

大事な場面で決定力不足の僕。

スミマセン、噛みました。もう一度、


【僕と一緒に七夕祭りに行ってください。】




「うん、浴衣で行くよ、タナボタくん?」





ミッション:【麗華ちゃんを美味しいお蕎麦屋につれてって】

新幹線:22,000
レンタカー:6,000
ガソリン:3,000
朝食:2,000
休憩:1,000
昼食:9,000
夕食:8,000
お土産:6,000
その他:5,000

合計:62,000

完遂。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


七夕祭りの夜に僕の想いを麗華に真っ直ぐ伝えようと思う。

結果がどうあれ、伝えないことには何も始まらない。


その前に重大な現実問題がある。お財布だ。もうアカン。マッカッカ。

今週、珍しく麗華から3度も営業メールがあったが後で七夕祭りも控えているのでガマンした。



ガマンし続けてようやくの給料日を迎える。

まだ完全ではないが、ボーナスも近いし懐具合も復調の兆し。


麗華に会いたい!! 久しぶりドレス姿の麗華を見たい!!

高鳴る気持ちを抑えきれずに、彼女との絆を確かめるべく、お店へと向かう。


お店に着くや「ご指名は?」というボーイさんの問いかけに「麗華さんで。」と即答の僕。


ここまではいつもの流れ。



が・・・






「あ・・・。」


少し戸惑いながらボーイさんが口にした言葉は










「麗華さん、先週でお店辞められましたよ?」











・・・へ?

・・・なにそれ?




エヴァモノクロ




瞬間、

虹色の世界は


モノクロになった。



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