銀玉戦士著
はじめまして、銀玉戦士申します。
いつも楽しくマックスを拝見しております。
特にまるみんさんのファンで、記事がアップされるのを心待ちにしております!
今回の告白メールを送る動機ですが、昔からマックスを見て育った人間なので、少しでも役に立てる記事が書ければなと思った次第です。
面白くなかったらすみません(笑
今はもう退職して別業種で働いておりますが、前に約5年ほど某大手のパチンコ屋で働いていた銀玉戦士。
今回はホールスタッフ目線でのとんでもない客の告白になります。
わたしは地方のとあるパチンコホールで働いていました。
パチンコ台数300台、スロット台数200台の中型ホールです。
こちらのホールで約3年ほど在籍して、ホールスタッフからホールリーダーというステップアップをしました。
たいした出世でもありませんが!
ホールリーダーとは、ホールスタッフさんをまとめたり、閉店間際に現金を回収したり、役職者の雑用をしたりといった業務があります。
釘調整や設定変更などは役職者(マネージャー)の業務でしたが、運が良いことにいい加減なマネージャーの下にいたおかげで、わたしが釘調整や設定変更をする機会をもらえました。
まあ営業割数を決定するのは店長でしたので、指示通り釘を叩いたり設定変更をするだけの業務でしたが、この業務が一番ワクワクしたものです。
こちらから営業の提案をしたりも出来たので、時代的に結構ユルかったんですね(笑
自分が設定変更した台がどういうアウトや動き方をしたかを次の日には必ず確認します。
イベント時に設定6に打ち変えた台がしっかり出ているとガッツポーズです。
見せ台がしっかり目立ったことにホッとします。
素直に出てくれない時はガッカリ。
当時はイベント全盛期でしたので、面白いイベント立案をして、そのまま採用されることも多かったです。
「トレジャーハンター」
設定6を探せっていう、まあ当時にありきたりのイベントです笑笑
ワンボックスに平均1台or2台設定6投入という、まあショボいイベントでしたが、イベント開始時はフル稼働。
毎週金曜日にそのイベントが開催されました。
稼働も安定してきた2ヶ月後、データを見てあることに気づきます。
「あれ?設定6の稼働があまり良くないな」
「6なのに回転数が少ない」
当時のスロット台の主流は、5号機で大人気だった新鬼武者、初代緑ドンでした。
この辺りにも設定6投入をしてました。
ただ、朝から回されているのに、夕方前には設定6が空くのです。
なぜか平均3000枚~4000枚ぐらい出た後に空きます。
郊外店舗だった為、仕事終わりのサラリーマンの集客は弱く、空き台のまま閉店することもありました。
こういう現象は多々あるのですが、イベント時にこう何度も重なると、何かひっかかります。
「なぜ朝から座った人は設定6を打ち続けないのだろう?」
店的には出玉が付いてる台は、出来れば交換をしたくありません。
他のお客さんに出玉アピールが出来ないからです。
設定6の台は、出来れば長く打ってもらい大量出玉を目に見える形にしたいのです。
そうすることにより、次週のイベントの集客にも繋がり、さらに盛り上がってもらえるので。
データを見たりスタッフさんに話を聞いたりして、わたしはある事実を知りました。
「朝から設定6を掴んでる人、いつも一緒だ、、、。」
この事実は、パチンコホールにとって胃が痛くなります。
わたしはまず疑ったのは、内部不正です。
店長や役職者と繋がっていて設定が漏れてるんじゃないか?
ただ、このトレジャーハンターというイベントは、店のイベントの中では決して強くはなく、もっと割数が高いイベントはありました。
不正をするなら、そういうイベントを狙うとかするし、毎週金曜日だけ不正っていうのも何か変だなと考えました。
ホールスタッフさんに、いつも設定6に座る人のことの詳細を聞きました。
そしたら、
・トレジャーハンターが開催されてから初めて見た
・他の強いイベント時の来店は見たことない
・通常営業日の来店も見たことない
・パチンコを打ってることはない
ということです。
なるほど、私は心の中でこう呟きました。
『こいつは、本物のハンターだ』
こちらも設定6の投入箇所をいろいろ変えたり、こんな台には入れないだろっていう台に投入したりしましたが、本物のハンターには通用しませんでした。
絶対に朝一に6投入機種に座るのです。
そして夕方前には必ず交換して退店します。
相手はハンター。
中途半端な仕掛けでは、全く歯が立ちません。
こちらも奇策で対抗しないと勝てないと判断して、私はある機種に設定6を投入したいと上司に持ちかけます。
あまりにも甘すぎて、新台から一度も6をいれたことがない機種、それはAタイプで機会割119%を誇る台。
「うる星やつら2」
バラエティコーナーに1台しかないこいつにはまさか6が投入されるなんて誰も思わないだろう。
今まで稼働率も悪いこちらの台、トレジャーハンターでも稼働が極端に悪い台。
上司はすごい嫌がってましたが、一度だけという条件でこちらに6を投入する許可がおりました。
閉店後、変に台を綺麗にして気づかれないよう、さりげなーく設定6に変更完了。
「ふぅ、さて、明日のトレジャーは誰にも発見されないだろう」
そして、翌日は公休でしたが朝の稼働が気になりホールに出向きます。
制服に着替え、朝のお客さんの整列の様子を見に行くと、
「やはり今日も本物のハンターがいる。」
さすがに今までの動向から、朝からうる星やつらに座るお客さんはいません。
現に朝から稼働されることなんて、今まで一度もありませんでした。
「大丈夫だ、この勝負はわたしの勝ちだ」
そして、9時になり開店。
皆、人気台の緑ドンや新鬼武者に流れます。
バラエティコーナーに朝から行くお客さんなんていませ、、、、、
「あれ、なんであの人はうる星やつらのデータランプを見てるんだ?」
その姿に驚愕しました。
ハンターが、うる星やつらのデータランプをポチポチ触ってます。。。
そんなデータ見ても、昨日は大当たり1回、一昨日は0回。
全然回ってない人気ない台。
「なぜそんなデータを気にする?」
そして、わたしの負けが決定しました。
そのハンターは、うる星やつらに座り打ち始めました。
いつも通り、夕方前まで打って4000枚強持ち帰りました。
「いるんだな、こんな田舎に本物のハンターが。
恐らく、嗅覚が一般人とは違いすぎる。
想像を軽く超えてくるのが本物のハンターなんだ」
トレジャーハンターというイベントは、時期的にそれ以降は違うイベントに変わり、ハンターは店には姿を現さなくなりました。
時が経ち、数年後。
わたしは転職してパチンコ業界は去りましたが、それでも時々時間が空いたら好きな台を打ちにいってました。
休憩して飲み物を買って台に戻り、横に座っていた人をチラッと無意識に見ました。
そしたら、なんと、そこにハンターが座っていました。
良くも悪くも存在感がないハンター。
気配を消しているかのようなハンター。
わたしはハンターと話がしたいという衝動に駆られました。
ハンターが飲み物を買いに行く時、わたしも付いて行って、隙を見て話しかけました。
当時のことをハンターも覚えており、微笑を浮かべ思い出話をしました。
「なんであのイベントで毎回設定6の投入場所が分かったのですか?」
一番聞きたかった質問をした時、ハンターはこう答えました。
『んー、別に分かったわけでもないんですよ。
ただ、あの時は自分でも変だなって思うぐらい感覚が研ぎ澄まされていたんです。
そういう時期だったんだと思います。
ほら、あるでしょ?そういう時期って?」
分かるような分からないような、そういう感覚でしたが、あと一つ聞きたい質問をしました。
「なぜ夕方前にいつも帰っていたのですか?
設定6なんですからもっと出ていましたよね?」
そしたらハンターは、え?なんでそんな当たり前のことを聞くの?という表情をしてこう答えました。
「それは設定6を打つことより、家族で夕ご飯を食べることの方が幸せですからね。」
なるほど、ハンターさん。
わたしの心が汚れていました。
浄化させてくれてありがとう。
そしてパチンコ店員時代に、良い思い出をありがとうございました。
p.s
その時にハンターと一緒に隣で打っていた台は、まさかのモンスターハンター月下雷鳴笑
ハンターは、モンスターにボコボコにやられて負けてました(笑
以上になります。
長々と書いてしまってすみません(笑
楽しく書けました!
MAX編集部のノッチでございます!
超面白かったです!!
私が何か付け加える事も無いほどに!(笑
過去の編集経験から銀玉戦士さんはこの手のネタはまだまだ持ってると思うのです!
皆さんがコメント欄に次回希望と書いてくれたら銀玉戦士さんが「ケーーン」と言いながら復活してくれるかも!?
その他の告白もよろしくお願いします!!
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