薄井日記第十四話♪



これは一歩間違えれば、個人間ではなく、


派遣先と請負先という会社間のトラブルに発展しかねない出来事なのである。





普通なら、笑えないことになる。





しかし僕は、こうも思った。


(悦子を救うためには、連絡した方がいいのかも)


と。





このままでは男に飢えた悦子が、


変な男にひっかかってしまう可能性を否定できない。




僕には悦子との情事を諦めつつも、


悦子の幸せを願う気持ちがあった。






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悦子の目を覚まさせる為には、


派遣元の会社に注意してもらうのが一番かもしれない。





そう考えた僕は、悦子の派遣会社に電話を入れた。


※派遣会社の営業の方とは、飲んだこともあって面識があり、それなりに仲が良い。





『お疲れ様です。

●●の薄井です。

今ってお時間ありますか?』




僕は震える声を絞りながら、


悦子が職場でセクハラをしていること、


自分も触られまくっていること、


さらには、出会い系の件をお話した。




営業の方は平謝りするばかりだった。


どうやら僕ら以外からも悦子絡みの話しを聞いており、


会社としても対応に困っているとのこと。


中には、ガチクレームの電話も入ってたらしい。





※ちなみに出会い系の件は知らなかったらしく、僕らから聞かされて、


『本当に笑えません』


と嘆いていた…






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