リュウキチ日記第二話☆
【リュウキチのパチ日記】
人生の一番底辺 Vol.1


お恥ずかしい話なんですが…


実は私、車中生活を1年ほどしてたことがあります。


馬券生活者になる前の話です。



長くなるので理由は省きますが、一言でいえば「自業自得」で落ちぶれました。


住む家もなくなり、既に仕事も辞めてたので、完璧な『住所不定無職』の出来上がりです。


当時乗ってた軽バスに、センベエみたいなペッタンコの布団と少ない衣服と最低限の小物を放り込み、エンジンをかけた瞬間から車中生活が始まりました。


元来私が持つ能天気さと計画性の無さ、そしてあり得ないほどの『おバカさ』のおかげで、不思議と不安はありませんでした。



とりあえず隣街まで車を走らせ、初日の夜はコンビニの駐車場に停車して寝ることに。


軽バスの後部座席を畳み、そこに布団を敷いて床につきました。


『なんかキャンプみたいだな…』と緊張感なくヘラヘラ笑いながら布団に入ったのを覚えてます。


外は2月の厳寒な冬。

でも布団にくるまると、なぜか少しだけ安心できました。



そしてウトウトしだした深夜、外の騒がしさに目が覚めます。


何事かと外を見ると、酔っぱらった(ラリってた?)感じのヤンキー集団が、アホみたいに騒いでたんです。



『くそっ…はよ消えろボケ…』と思いながら、無理矢理でも寝ようと私は布団を深くかぶりました。


数分後、

酔っぱらったヤンキー連中の一人が私の車の中を覗きこんできて、


「おい、こいつ車で寝とるぞ!」と叫び、仲間を呼びはじめたんです。


最悪や…と外をみたら、すでに数人のヤンキーが両手を双眼鏡で覗くような形を作って、車内で寝る私を興味深く見てます。


その中の一人が面白がって車を揺らし始めると、全員が揺らし始めました。


中には車体をどついたり蹴ったりするやつもいました。


酷い夜でした。



今なら即通報しますが、当時の私は


『もうどうでもいいや…』


という人生を投げ出したような精神状態だったので、ボコボコにどつかれる車の中で、私は独り笑ってました。


エンジンかけて逃げることすらせず、なぜか笑いが止まらなくなり、腹をかかえて独りで笑ってました。


自分自身の不甲斐なさや、それまで何もかも上手くいかなかったストレス、現実から逃げ出した弱さ...


それら全てを混ぜ合わせたようなグチャグチャな感情が自分を笑わせてたんだと思います。


たぶん今まで生きてきた中で、あの日が一番底辺だったと思います。



しばらくしたら飽きたのか、ヤンキー達は消え、ようやく静かに眠れました。





翌日、車の窓を叩く音で目が覚めます。


叩いている主を見ると、そこのコンビニの制服を着た中年男性。

たぶん店長さん。


「あのね、長時間停められたら困るんやけどねっ」と、あからさまに不機嫌な態度で言われる。


私はペコペコ謝りながら早々に車を発進させ、その場を逃げるように立ち去りました。



そしてとりあえず今後の生活費を得るために、職を探し始めたのです。


が、『住所不定』という状態がどれだけ社会から信用が無いことなのかを、ここで痛感します。



まっったく採用されないんです。

日雇いのアルバイトすら採用されないんです。


昔と違って住み込みの仕事すら、今では身元を確認されます。


車中生活者なんて、よっぽど運が良くないと採用されません。


現住所を偽って職についても、すぐにバレるもんです。


なので仕事も決まらず、何も前進できない日々が数週間続きました。


『こりゃ西○(日雇い労働者街)に行くしかないか…』とうつむきながら歩いてたら、何か物音が聞こえてきました。



よく聞くと競馬の実況です。

振り向くと、某地方競馬場前でした。



『あまりにも突然に、昨日が砕けてゆく。それならば今ここで…』



ブルーハーツの曲が頭をかけぬけました。


財布の中を見ると…

その時の全財産であった5万円



……



私は競馬場の入場門をくぐりました。





続きはまた来週。






というわけで、次のページからはパチンコ実践です。




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