ぷち支配人日記第二十話♪



その日から、仕事に対するやる気はなくなる一方。


身を粉にして働いてきたのに、なぜ疑われるのか?


疑われた事より、信用されていなかったことが悲しかった。


行きつけのBARのマスターにも相談した。




「そんなことがあって、僕、辞めようと思うんです。」




「でも、ぷち主任は盗ってないんだろ?」




「もちろん、そんなことしてません!」




「じゃあ、ここで辞めたらダメだよ。辞めたら罪を認めるみたいになっちゃうよ。」




そう諭され、その場は納得したのだが、やはりモチベーションは上がらなかった。


疑われたまま働くことも嫌だったし、


何度も転勤や応援で出張をし、地元に対する想いが強くなっていて、


地元の為に働きたいという思いもあった。







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そして2週間後、僕は辞表を出した。


同期からも連絡をもらったし、最初の店長からも連絡をもらったが、


僕の気持ちは変わらなかった。


僕を慕ってくれていた部下達に送別会を開いてもらったが、


会社としてはなかった。


やはり、最後の最後まで僕は疑われていたんだな…。





1か月後、僕を慕ってくれていた部下から連絡があった。


「ぷち主任、また無くなりました。」


「え?」


「また特殊景品が無くなったんですよ。」


「犯人は?」


「わかりません。ただ、前回のもぷち主任じゃなかったんだって皆言ってます。」


「当たり前だよ(笑)。」


「戻ってきませんか?店長もそんなこと言ってましたよ。」


「店長から頼まれたの?」


「違います。ただ、ぷち主任が居ないんなら、僕も辞めようと思って。」




この部下は、年は若いがしっかりしていて、


僕の右腕として鍛えていた子だった。






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