そんなある時、大きな設備工事の為1週間ほど店を閉めることに。
1週間も閉めるなんて、なかなか出来ないことだから、
店長が本社にかけあって社員旅行に行くことに。
一泊二日だったけど、北陸の超有名豪華ホテルに骨休め。
もちろん、行きのバスの中から皆飲みっぱなし。
ホテルに着いた頃には、休憩しないと温泉にも入れない有様。
そして、温泉後は大宴会。
僕は、他の役職者と店長を囲みひたすら飲んでいた。
と、そこへMさん登場。
が、何か様子がおかしい。
いつもは寡黙なMさんだったが、陽気。
いや、陽気すぎる。
そして、ロレツの回らない口調。
「あちゃ〜、この人相当出来上がっちゃってるよ。」
そんな不安をよそに、店長の隣に座りこむMさん。
そして、あろうことか店長に絡み始める。
僕を含め、他の役職者達も、気を使ってMさんを引き離す。
が、しばらくすると戻ってくる。
そして、絡む。
始めは、機嫌よく相手していた店長だが、
だんだんとウザくなってきたのか、怪しい雲行きに・・・。
「これはヤバい。」
誰もがそう思っていたその時、店長がキレる!
繰り返し絡むMさんに対し、一言、
「殺すぞ!」
その言葉を合図に、僕がMさんの胸ぐらを掴み、宴会場から引きずり出す。
そして、もう一人の役職者と一緒に、部屋へ連れ帰り、説教タイム。
「Mさんらしくもないし、ちょっと飲みすぎですよ。」
24歳の若造が、50代前後のオッサンに説教を垂れる。
そんなアンバランスに更なる怒りを覚えたのか、Mさんは僕に対し
「うるせーな。
ガキのくせしやがってえらそうに・・・」
言葉が終わる前に、僕がキレる前にもう一人の役職者がキレる。