難波日記第五十話♪




そして、


文字では表せなく、何となくわかってほしいのだが、


ドアがゆっくり開いた時の、あの微かな音の違いと空気の流れの違いを感じた。


無音だがそれと分かる感覚。




怖くなって和室の押入れに静かに隠れる。


引き戸は音がするので開けたまま。


息を殺してじっと固まる。




しかし、誰かが入ってきた感じが一切しない。


テレビからニュースが流れているだけ。


しかし、泥棒だって気づかれないように入ってくるはずだ。


警戒しながらも勇気を出し、反対側の引き戸を少し開けて様子を見てみる……




何もいない。






プルルルル!プルルルル!!


電話が鳴り出しビクッとなる。


お母さんかも知れない!




しかし、電話に出たいが、


今もし出て泥棒がいたら殺されるかも知れない。





そんなことを考えていると電話が鳴り止んだ。


それにしても誰もいないような気しかしない。




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泥棒ならこっちにタンスがあるし、


通帳やらを探すために和室に来るだろう。


だが、一向にこない。


意を決してゆっくりと押入れから出てみることにした。




リビングを見ても誰もいない。


磨りガラスのドアは…


閉まっている。




ん?閉まっている??

開いた音がしたのに…?

勘違いか?




リビングから電話の子機を取り母に電話すると、


母は親戚の家から今帰ってるので少し遅くなるとの事だった。


安心して電話を切り、テレビを見ようとした、その時だった。




「……クスクス」






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