だが誰もいなかった。
そしてまた
ピンポーン……ピンポーン…
ガチャッ!
怖いのとイライラとで興奮した俺は、インターホンが鳴ってすぐに扉を開けた。
しかしやはり誰もいない。
次第にイライラより恐怖が大きくなってきた俺は、
すぐに扉を閉めて鍵をし、コタツの中に入って目を閉じた。
もう少ししたらお母さんが帰ってくる。
早く帰ってきて…
辺りはテレビの音だけが流れる。
テレビから微かに聞こえる音と自分の息遣いに集中する。
ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…
ハァ…ハァ…ハァ…
ハァ…ハァ…
ん?
テレビの音が消えている…?
自分の息遣いに集中していたのもあり、
テレビの音が消えている事に最初は気づかなかった。
たまたま今だけ音がないだけかも知れない。
少し待ってみる。
ハァ…ハァ…ハァ…
やっぱり聞こえない。
テレビは消えている。
もう無理。マジで怖い…
そう思いながらも、コタツの暑さに息苦しくなり耐えれなくなってくる。
思い切ってコタツから顔だけのぞかせる。