難波日記第三十七話♪



ギシィ…ギシィ……


間違いない。


階段を上がってくる音だ。




N「お父さんか誰かかな?」


俺「でも歩くのめっちゃ遅ない?」


N「そやな…え?ほんまにオバケなんちゃうん…」


俺「え…ちょっ…どうするん!マジでヤバイやん!」


N「とりあえず寝たふりしよ!俺が合図するまで絶対起きるなよ!」




とりあえず寝たふりをした俺たちは、それがいなくなるまで待った。


ギシィ…ギシィ…


音が止まった。





トン…トン…トン…トン


どうやら二階に着き、今度はゆっくりだが歩いているようだった。






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その足音は段々と大きくなり、


徐々に近づいてきているのがわかる。


それでも寝たふりを続ける俺たち。



トン…トン………



トン…トン………



トン…トン………



トン。



音が止んだ。


張り裂けそうなほど心臓がバクバクしている。


この間が異様に長く感じる。



(助けてください!助けてください!どっか行って下さい!お願いします!)



心の中で何度も何度も叫ぶ。


が、そこにいる何かはまだすぐそこにいる。


あまりの恐怖に我慢できなくなった俺は、目を閉じたまま叫んだ。



「誰か助けてー!!!!お父さん!!お母さん!!」






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