七星日記第三十六話♪

【七星のパチンコ日記】
泥沼の闘い
〜弾球黙示録2戦目〜




夏の暑さもどこへやら。


すっかりと過ごしやすい季節に移り変わり、


日常の衣服の選択を誤ると寒気すら感じるこの時期。


たまには散歩がてら…。





普段そんなことは思わないボクなのだが、


この日は何故かそう思い、


徒歩で片道20分ほどの道のりをダラダラと歩く。





近くでは運動会が催されているようで、


子供達の楽しげな声を聞くと懐かしい気分になる。


一生懸命頑張っている子供達の姿。


その姿を、一瞬たりとも逃すまいとカメラを構える家族。


微笑ましい光景だ。





だがボクにとっては1年の早さを改めて感じる時期である。


気がつけば今年もあと3ヶ月。


月日の経過は早い。


十数年前のモヤシは運動会に参加するような年齢で、


数年前は勉学に励んでいた。


そして今は、子供がいても何らおかしくない年齢になっている。




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あの頃が懐かしい。


まだ可愛いかった幼少期。


かつて母親からは


「あの頃は本当に天使ように可愛いかった」


と言われた。





しかしこの少年。


ある時期からは、





「まだ目覚めぬか…邪眼の力…」


と、中2病を患い天使は去りけり。


そんな痛々しい少年も、気がつけば





「ヒリつき。これがボクの生きる道。」



と、完全に色々と末期である。


だが口先だけは達者のようで、久しぶりに会った家族に、





「あんた…今ではすっかりペテン師のようだねぇ…」



と、言われる始末。


圧倒的重傷である。


パチンコ屋よりも専門家の診察に行くべきだ。





そんな思い出を、


ただ歩いてパチンコ屋に向かっただけなのに思いだした秋の朝。




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