■呪怨とは
強い恨みを抱いて死んだモノの呪い。
それは、死んだモノの生前に接していた場所に蓄積され、そして「業」となる。
その呪いに触れたモノは命を失い、新たな呪いが生まれる。
※この先、呪怨のエピソード紹介です。
グロテスクな表現が含まれるため、
興味のない方、グロテスクな表現が苦手な方は稼働へどうぞ。
この世に強い怨念を残して死んだ女性がいる。
その名は佐伯伽椰子。
伽椰子は大学時代の同級生である小林俊介に片思いをしていた。
そんな伽椰子だが、
実は思い込みが強いストーカー気質のある女性であった。
伽椰子は学生時代から俊介の想いを大学ノートに綴っていたのだ。
しかし、伽椰子と俊介の恋は実るはずもなく、
後に伽椰子は佐伯剛雄と結婚をすることとなる。
時は経ち、
佐伯伽椰子と佐伯剛雄との間に佐伯俊雄が生まれたのであった。
2人の子、俊雄はすくすくと育っていった。
佐伯家はごく平凡な幸せな家庭になるはずだった。
だが、運命のいたずらなのか。
伽椰子は教師となった俊介と再会してしまう。
それにより、伽椰子の想いが再燃焼してしまい、
狂信的なノートへの書き込みも再開してしまった。
そんな中、2人目の子供を欲していた夫・剛雄。
なかなか妊娠しない伽椰子を不審に思っていた。
ある日、剛雄は産婦人科にて「乏精子症」と診断される。
妊娠のする可能性が数%しかないという事実を知った剛雄。
いつしか、俊雄が自分の子ではないという妄想に取り憑かれる。
(実際に俊雄は、紛れもなく伽椰子と剛雄との子であった)
剛雄がそんな妄想に取り憑かれていた最中、
伽椰子のノートを偶然にも見つけてしまったのだ。
これにより、嫉妬に狂った剛雄は伽椰子に暴力を振るうようになってしまう。
剛雄の暴力は日々、エスカレートしていく。
剛雄は息子の「俊雄」が俊介の「俊」と自分の「雄」を取って付けられたと判断したため、
遂には我が子、俊雄にまで暴力を振るうようになる。