『どうもどうも記者の諸君、本日はお集まりいただきご苦労』
パシャパシャカシャカシャ
「ハマリオさん、コロナ復帰戦で6をツモって勝利というのは本当ですか?」
『まあまあ落ち着き給え、質問はひとつづつ』
「ハマリオさん、まずは打った機種と日にちを教えてください」
『打った機種は甲賀忍法帖バジリスク絆2』
「本当ですか?
絆2の設定狙いを失敗する事に定評のあるハマリオさんですが本当に絆2ですか?」
『申し訳ない、目の前に6が落ちていて本当に申し訳ない。
甲賀忍法帖バジリスク絆2の6で間違いない』
おおおーーー、(どよめく記者たち)
「では日時は?コロナの自粛期間開けですよね?
『打った日時は5月31日、そして6月1日だ。』
「ええええ?まさか2日連続の6ツモですか?」
『オホン。ま、そういう事になるね』
パシャパシャカシャカシャ
「す、スクープだー!朝刊の一面に間に合うか確認して!』
(本社に慌てて電話する記者たち)
『まあまあ落ち着て、そもそもパチスロで6を打つなど私にとっては朝起きて歯を磨くぐらいの日常的光景、朝刊の一面にしてしまい申し訳ない』
「いえ、ハマリオさん、これは大ニュースですよ。だって導入直後から5連続ぐらいで「はい、これ6!」とか言いながら設定2をブン回してましたよね。」
『ちょっと君、どこの社の人?出てってくれない!!』
「その前にちょっと待ってください、ハマリオさん。あなたコロナが怖いからしばらく打ちにいかないって言ってたじゃないですか?」
『む??』
「それが自粛明けに速攻で打ちに行くとか発言が矛盾しているじゃないですか?どういう事ですか!?」
そうだそうだ、言っている事とやっている事が違うぞ! (騒ぎ出す記者たち)
『あのね~、君たちはクロコダインの名言を知らないのか?』
「く、クロコダイン。。。あのダイの大冒険の獣王クロコダインですか?」
『そう、今年の秋にアニメ化が発表されたダイの大冒険の獣王クロコダインだよ。
彼は魔王軍から勇者一行に寝返ったのだが、こんな言葉を残している
男の価値というのはどれだけ過去へのこだわりを捨てられるかで決まると思っている
たとえ生き恥をさらし万人にさげすまれようとも
己の信ずる道を歩めるならそれでいいじゃないか・・・』
「つ、つまり、ハマリオさんの場合は?」
『たとえ生き恥をさらし万人にさげすまれようとも
己の信ずる期待値を積めるならそれでいいじゃないか・・・』
「つ、つまりアナタの必殺技は?」
『獣王会心ツモ!!』
この店を信じろ、依存症ども。
「なるほど、心は小学生ですか。では当日の様子を教えてください」
『うむ。正直なところコロナの影響で2か月近く休んでいた店だったので不安だった。
俺も2か月ほど打っていなかったのでこれが復帰戦。
ホールが2か月近く休業なんて前代未聞だし、熱い日付とはいえ以前と同じ設定配分かは全く不明。
しかし代打ちを頼んでいる人も2か月収入なしだったので、どうにか稼働したい気持ちがあった。』
「つまり、自信満々ではなかったと。」
『そう、しかも朝の並びは普段と違いごくわずか。
そんな中で店長さんを見かけたので、この2か月の苦労を語りあいながら、なんとなく探ってみた。』
「ハマリオさん、この2か月の苦労を語りあいながらってあなたは2か月間、家でゴロゴロしていただけですよね?」
『そう、そこは否定できない。2か月間、私は真正のニートだった。
しかしこの時の店長の目に、
と書いてあったのを私は見逃さなかった。』
「ちょっと、ハマリオさん。毎回毎回、設定狙いの根拠が意味不明で、
本当にちゃんと打っているのか疑惑があがっていますが、大丈夫ですか。」
『打ってるから。ちゃんと打たせているから。
高設定かどうかは俺が決める事にするよ。』
「あの、ハマリオさん。ここ数話でサムライ8のネタがことごとく読者にスルーされているので、もうやめた方がいいかと。」
『だめだろ。俺の日記は少年ジャンプを読んでいる事を前提にして書かれているのだから。ちゃんと読めよ。』
ジャグラーの設定なんて分かるわけねえだろ。』
「まあサムライ8は連載が散体したので、これ以上の掘り下げはヤメましょう。で、当日はまずどう動いたんですか。」
『よく聞いてくれた。実は初めに打ったのは甲賀忍法帖バジリスク絆2でなくハナビだ。』
「なぜハナビを?」
『代打ちさんが好きな機種だからだ。』
「ちょっと、あの、本当にちゃんと立ち回っています?」
『失礼な。ちなみに今回の代打ちさんは年末年始に頼んでいた大学生と違い、
俺と年齢も近く4号機時代はこれで喰っていた人なので大花火を語らせると止まらない往年の名選手だ。』
「そうですか、それはそれとして何故ハナビか?教えてください。ジャグラーじゃダメなんですか?」
『ジャグラーはダメだ、
「あの、本当にちゃんと勝ってます?」
『あのね~、絆2はそもそも大人気機種でもないし設定が入るか怪しかった。
台数も多いし、狙い台もとてもしぼれない。
でも過去の傾向からして最低でもAタイプになら設定を入れるだろうという自信はあった。
しかもハナビは全8台で、ある程度は候補の場所があった。
だから2人で座れば十分に可能性はあった。
しかもしかもハナビはジャグラーと違って偶奇の判別はつくから朝一に判別するなら妥当な機種。
この理屈がおわかりか?』
(だったら初めからそう説明しろよクソ野郎)記者の心の声
「で、ハナビはどうだったんですか?」
『それがねえ、打ち始めて速攻でリーチ目(氷と風鈴のダブルテンパイでハズレ)が出たと思ったら、
ただ単に氷こぼしてるだけでガッカリした。』
「ちょ、ハマリオさん、本当にパチスロで勝ってます?」
『おい、私の目押し力をなめるな。ジャグラーの7を頑張って揃えているレベルだぞ。』
「分かりましたハマリオさん。あと一歩で養分ですね。それでハナビの展開は?」
『ああ、とにかく当たりまくりだったのだが、稼働している全台がおもくそ奇数より。
6は無さそうだが5かもという感じ、
とにかく当たるので代打ちさんに託して俺は甲賀忍法帖バジリスク絆2のシマの様子を見に。』
「あれ?ハナビの5は打たないんですか?
人に打たせるなら別よ。』 これは6だと確信。』
機械割からすると、普段はクソみたいな期待値を積むことに定評のあるハマリオさんなら喜んで打ちそうですが?」
『あのね~、ハナビの設定が分かりやすいと言っても、5だと1の可能性もあるの。
しかも奇数の最高は5。
これが偶数寄りで当たりが重いのなら粘っているうちに6らしき感じになっても、
奇数はどんなに頑張っても最高で5、しかも1の可能性もある。
北斗みたいに確実に4以上が出ているわけじゃないし、ハナビの5濃厚は危険。
というか、ほかに可能性のある台があるなら、そっちで探した方がいい。
お分かりか?。』
「でも代打ちの人には続行させたんですよね。それって矛盾していませんか。」
『いやだから自分が打つのがダルくても、
「なるほど、最低です。で、次は絆2ですか。」
『そうそう、シマを眺めていたら年末ぶりに再会した常連さんが打っていて、
懐かしさのあまり近況を話しこんでいるうちに、近くに良さげな空き台があった事に気づいた。』
「ハマリオさん、毎回思うんですが、狙い台を決めて設定推測というより、もはや偶然の巡り合わせ頼みですよね。」
『うん、それは否定しない。日頃の行いの良さに定評のある俺だからできる立ち回りだと思う。まあとにかくこの甲賀忍法帖バジリスク絆2を打ってみると、
簡単にBCが当たり、簡単にATへ入る。
これを2回ほど繰り返したのち、
「えっ、断言するには早くないですか?」
『いや、今まで低設定を打ち続けてきた俺が言うんだから間違いない。
それらと明らかに違う事を確信した俺。
ハナビを打ち続けていた代打ち君の元に向かい、こちらを打ってもらおうとしたのだが。。。』
「…だが、どうしたんですか?」
『いや、代打ち君のハナビがすでに2500枚ぐらい出ててビビった。』
「え?それでどうしたんですか?」
『いや、どんなもんか聞いてみたら、
どう考えても奇数だと言うのでハナビはヤメさせた。
で、さきほど俺が6だと判断した甲賀忍法帖バジリスク絆2を打たせることに。』
「で、ハマリオさんは、その後はどうしたんですか?」
『その後は常連さんと遅めの昼めしを食べに出かけて、
あとはハイエナしたり、良さげなジャグラー打ってみたり、
近くの別の店の様子を見に行ったり
よく考えたらさっきのハナビは俺が打ち続けても良かったなあと
軽く後悔して一日が終わった。
では結果を。』
「え!?」
短縮営業だったので早めにヤメ。
最大ハマリがBC4スルーのAT間500ちょいハマリ。
通常時が2727回。
AT回数が17回で1/160
設定2のAT初当たり確率が1/453
設定6のAT初当たり確率が1/235
どうかんがえても設定6。
低設定ではどんなヒキが良くてもこうならん事は俺が身をもって実証している。
ついでに弱チェリー確率も6のそれ。
まあ弱チェリー確率はあんまアテにはならんのだが。
BCもいちおう赤より。
一撃では伸ばさず、とにかく初当たりが軽い展開。
この代打ちさんヒキがかなり良いのだよな。
テーブルで設定推測もできるのだろうが俺はやってない。
そもそも打っていないのでモードがどんな感じだったかは分からない。