そう考えると人生は、
はっきりと終わりのあるモノなのだから、
深刻に悩んだり、真剣に向き合ったり、
何か特別な行動を起こす必要が一切ないようにも思える。
ただ受け入れて生きていけばいい。
が、これはあくまで個人の話。
多くの人が金を稼ごうとすること、
いい人生を送ろうとすること、
さらには世の中に対して行動を起こすこと、
それらは自分以外の存在が大きな理由になっているのだと思う。
子供のため、仲間のため、
あるいは会社や思想といった自分が築いてきたモノのため、
自分の死後もそれらが安泰であるように、
金を貯えたりするのだと思う。
まあそれはそれで十分に分かる。
俺だってなにも「誰しも死んだら同じ」だからって、
すべてを無価値に思って、完全に人生を投げているわけではない。
たぶんそれは大五郎氏も同じで、
普通に生活したり、
パチンコで遊んだり、
製麺機を買ったり、
犬を育てたりなど、
自分が楽しくやっていくためのお金は欲しいだろうし、
「死んだら同じ」といっても、今すぐ死んでも構わないとは思っていないだろう。
金持ちになって成功することや、
他人からの社会的評価など、
そういう事を気にしすぎても仕方ないと言いたかったのではと思う。
大五郎氏の話を俺が掘り下げても仕方ないので俺の話をしよう。