まったりとパチンコを打ちたいアナタへ〜そこに座る価値〜
春めいた、
花粉を大量にふくんでいる強い風が公園で砂ぼこりを巻き上げていた。
まだ午前中の、時間がとまったかのように静かな住宅街。
その中に馴染んで、ひっそりとしている公園前のバス停。
俺はそこで、鼻水はズルズルさせながら駅へと戻るバスを待っていた。
昨年も書いていたと思うが、
この時期のパチンコでもっとも厄介なのは花粉症。
できれば1店舗目で、妥協してでも打てる台を見つけて、
普段以上に店移動をせずに稼動を終わらせたい気持ちが強くなってくる。
しかしこの日、
朝から打ちに行った店はあまりにもイマイチだった。
先月までは、きっちりアケられていた特定日のイベントだったのだが、
それが今月に入ってからは、きっちり回収モードに移行していた。
こういうふうに朝から遠出して打てないと、ついつい愚痴りそうになる。
しかしたとえ一時でも、
アケられる期間があっただけ、まだ良心的な店か。
等価店でいつまでもアケっぱなし、というわけにはいかないだろうから、
アケシメの落差が激しく思えるのは当然の事なのだろうと思う。
店は店、俺は俺。
毎回毎回、お互いの都合が一致する事はないし、
俺は自分の打てる店で打つだけなので、この店とはおさらば。
さて、この後はどうするか。
息がこもるマスクの中で、鼻水をズルズルとすすりながら、
『この止まらない鼻水のように、
玉を垂れ流しにしたいもんだ。』
などと思っていると、ようやくバスがやってきた。