もう、15年ぐらい前のことか。
エヴァンゲリオンが深夜アニメで放送されていたのは。
そのころは録画といえば、ビデオテープが主流だった。
夜はさっさと眠りたかった俺は、
人から借りたビデオテープをさらにダビングしてもらい、それを借りて見ていた。
そのせいで、やたらと映像がブレて、不鮮明だった記憶がある。
今思うとエヴァは、
何故あれほどの社会現象になったのか。
理由はいろいろありそうだが、
ずばりこれ、という理由はなさそうな気もする。
(というか人によって様々だと思う。)
俺自身もあの時、エヴァを見ていて、
なんとなくだが、妙に、それでいて深々と、
その世界観に引きこまれていた気がする。
14歳、思春期、性的なもの、
自分と他人、親と子、
愛情と嫌悪、確変と時短
いつの時代もテーマになりうる身近なもの。
そういうものが、科学と神秘が入り混じった謎の多い世界観と、上手い具合に絡み合って、
魅力的なキャラクターと、
見る者を引きこむストーリーを、
絶妙に描き出していたように思う。