リュウキチ日記第十話☆
【リュウキチのパチ日記】
人生の一番底辺 最終話



前回日記の続き〜



あの会談があってから私とメガネの男性は、


競馬場で目が合っても、お互いに無視するのが暗黙の了解となってました。



この頃を境に、黒さんとメガネの男性を競馬場で見掛ける頻度が急激に減っていきます。


そして二人はやがて、競馬場に全く現れなくなりました。





二人に何があったのか。


それを追及する権利も必要も私にはありません。


ただ…


すごく寂しい気分になったのをよく覚えています。




今思うと、


車中生活を始めて、精神的にも肉体的にも経済的にもドン底だった私に、


『金稼ぎ』という邪(よこしま)な理由だったとはいえ、生きる気力を間接的に与えてくれた人、


そして、一番の底辺から脱出するために一筋の糸を垂らしてくれた人、


それは誰でもない黒さんだったなぁ…と思うんです。




たぶん黒さんに出会ってなかったら、私はギャンブルを一切やめてたでしょう。


それが良かったのか悪かったのか…未だに答えは出てません。



ただ、感謝はしてます。



自分が死ぬまで続くのかどうかすらわからない、この不安定すぎるギャンブル生活。


なんとか続けられているのは、あの日のレースで痛恨の馬券買い間違いをしたから。


そして直後に、黒さんとメガネの男性に出会ったから。



そこで得た考え方というか『ギャンブルで食っていくための土台』は、今でも私を助けてくれてます。


『支えてくれてる』という表現の方が的確かもしれません。


だから、

本当に感謝してます。







二人が消えた競馬場。


二人の特等席だった一階の片隅にあるベンチは、また新しい集団の特等席となってました。



競馬場から消える顔、

そして新しく現れる顔。


それらが切ないほどに目まぐるしく入れ替わってたあの頃。


そんないくつもの光と影を毎日眺めてる内、私が学んだこと。


それは…





『勝つ人が居れば、必ず負けてる人が居る』





という当たり前のこと。


それを痛いぐらい肌身に感じました。



ギャンブルでの勝者は、決して偉くなんかない。


むしろ敗者のおかげで生かされてる『みみっちい存在』なんじゃないだろうかと思う時があります。


ギャンブルでの勝者こそ、本当は敗者なのではないかと…。


そう思うと…


無類の競馬好きで有名だった作家で詩人の寺山修司さんが言ってた、




「今、財布に入ってる全財産を1レースに全て賭けてこそ、初めてギャンブルといえる」




という言葉の本意が、少しだけ理解できました。




私はギャンブルを美化するつもりは更々ありません。


だからギャンブルが『良いこと』だとも思ってません。


ただ、


ギャンブルを通して出会う『縁(えにし)』は、掛け替えのない良いものだと思ってます。


たとえギャンブル縁で知り合った相手に手痛く裏切られたとしても、


自分を成長させてくれた良い縁だと僕は思うようにしてます。




身を切るような冷たい孤独に染まりすぎて、


自分が生きてるのか死んでるのかさえハッキリしなくなり、


うつろな目で毛布にくるまってた車中生活の日々。


そこから脱出できたのも、ギャンブルを通して出会った縁のおかげです。



だから、


善きにつけ悪しきにつけ、


これからも出会うであろう幾千の縁も大事にして生きていこうと。


そして同時に、


『とことんギャンブルに生きてやろう』


と私はこの時、誓いました。





この時期に得た経験を糧に私は、自分なりの馬券術をトコトン追及していきます。


ギャンブルに『絶対』は無い。


『絶対』が有れば、とっくに大手企業やファンドが介入しているはずです。


それらが入ってこない=不確定な要素が多すぎるということ。


ならば、反対にそれを利用できないか…と。




そしてある方法を思い付きます。


思い付くんですが…


この方法だと、競馬よりボートレースの方が効率良く稼げるんじゃないか?と思うようになります。


そして私はここから、ドップリとボートレースにもハマリ出すのですが…


その話はまたの機会にシリーズ化して書きたいと思います。




今回で1期目終了という良い区切りでもあるので、


これにて『人生の一番底辺シリーズ』は終了します。


ここまで9週間に渡って読んで下さった皆様、ありがとうございました。


皆さんのことが大好きです。


本当にありがとうございました。






【地獄の車中生活編】

〜人生の一番底辺〜











さて、ここからはパチンコ日記です。


本日で10回目の日記なので、これにて1期目が終了となります。


なので1期目の集大成として、


期内で打った機種の中で、個人的に一番面白かったと思う台をあらためて打ちたいと思います。





迷いましたが…


ここはやっぱり銭形にします。


仕方のない事ですが、最近は銭形の設置台数を縮小するホールが目立ちます。


僕が大好きな機種。


打てる内に堪能したいと思います。




というわけで、


何も考えず、銭形シマの一番端に座り実践開始です。




まずは開始59回転目。


保留提灯にお静さんが火打石。


白炎か…




白保留




期待薄です。


と思ってたら夜祭りモードへ突入。




夜祭り




ありゃ?


もしかして当たっちゃうの?


淡い期待を胸に動向を見守る。


するとアニメ悪代官リーチへ。


一旦外れて、チビ忍登場。




残念、やっぱり取り逃がしました…。




まあまあ、これからです。


そう自分を鼓舞してたら、ふと思い出す。




そういや銭形でST中の止め打ちとかヒネリ打ちって、今までやったことがなかったな…と。




パチンコライターなのに、全くやったことありませんでした(笑)


なので、ヒネリ打ちとやらをちょっとやってみましたよ。


なんでもない通常時にハンドルを右打ちまで回して、ガシャガシャっとやってみましたよ。


やってみましてね…



勢いよくやりすぎて手首を痛めましたよ…。



やっぱり僕はパチプロには向いてないな…


と、文字通り痛感しました。




そんな1人遊びをしながら初当たりの時を待つも、


特に見せ場なくかさみ続けるだけの投資金。


テンションは下がり気味。


表情も固くなってきました。





そんな中で迎えた投資1万1千円目。


シレっと赤忍者の登場です。




赤忍者




アニメ系の鎖ガマ悪人リーチへ。




鎖ガマ




当然一旦ハズレてから発展…


……しない。


何事もなかったかのように次回転が始まる…。


むむむ…


ちょっと嫌な空気が流れ出す。




直後の3回転目。


何の予告も無しに『お静さん、神社でお祈りリーチ』が発生。


期待薄…


背中がすすけそうになるぐらい期待薄すぎる…



まったく期待できないので、図柄が停止する前にハンドルを回して打ち出す。


当然のごとくハズレ…


と思いきや、チビ忍が落ちてくる。


そろりそろりと逃げるチビ忍。


それでも捕まえないでハズレだろう、


と、完璧に諦めてたら…







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